取り組み紹介:白石電器
白石電器
家電製品を通して暮らしをサポート
しまエコショップ登録店舗:白石電器
しまエコショップに登録されている白石電器の取り組みを紹介します。
白石電器は、島根県大田市久手町にある、いわゆる街の「でんきやさん」。家電商品の販売・修理、電気工事などを手掛けています。環境にやさしいとされるエコキュートや太陽光発電・蓄電池なども取り扱っています。地域の方の頼れるでんきやさんとしての使命感を持ちながら、事業活動を行なっています。
代々続く「当たり前」という環境への意識
祖父の代から久手地域で電気屋を営んでいます。そこから父、私と三代、この地域で「まちのでんきやさん」として、この地域で商売をさせてもらっています。祖父の代から比べると社会情勢は大きく変化し、周辺地域への大型家電量販店の進出やインターネット通販など、私たちの商売を取り巻く環境も激変しました。ただ、社会・環境のことを見据えながら、お客様のことを第一に考えて取り組むというスタンスは、祖父の代から変わっていません。2005年に始まった環境省の「チームマイナス6%」プロジェクト(レジ袋を使わないこと、エアコンの設定温度を控えること等のCO2削減のための取り組み)に、父が早くから賛同し、ステッカー・ポスターを貼ったり、ノボリを立てたり、チラシを配ったりと、事業活動と併せて啓発活動を行なったことは今でもよく覚えおり、良い経験でした。この頃から地球温暖化や二酸化炭素削減というキーワードとともに、省エネがクローズアップされ、省エネ家電という言葉が盛んに使われるようになりました。家電の使用電力/電気料金を測る「エコワット」を販売し、お客様に省エネ意識を高めてもらう取り組みなども行なってきました。省エネすることで電気料金が下がり、結果CO2削減につながるという話を、よくお客様にさせていただきました。「チームマイナス6%」に始まり、今は事業活動の中でできる範囲をSDGsに落とし込み、日々の活動をしています。
賢い省エネの働きかけ
環境負荷のことを考えると、省エネ家電への切り替えはもちろん重要なことだと思います。しかし、省エネでCO2削減につながるとはいえ、お客様にとって無駄な機能・設備にならないか、かかるコストは適正なのか、そうしたバランスをとりながら提案をさせていただくようにしています。例えば当店で取り扱うA社製の冷蔵庫で、消費電力の新旧比較をしてみると、15年前の製品と最新製品とでは消費電力が約30%削減されます。ただ、こうしたモデルはとても高価な商品でもありますので、環境負荷のこと、損得や使い方や使われ方なども含めて、お客様にじっくり話をさせていただき選んでいただくようにしています。省エネ家電に買い替えられることは、CO2の排出削減につながるので喜ばしいことです。ただそれが全てではなく、今ある物をメンテナンスして、末長く使っていただくという観点もとても重要だと考えていますので、お客様にはそんなお話もさせていただきながら、アフターフォローにも努めています。
「まちのでんきやさん」としてできることを
お客様ときちんと向き合い、お客様と一緒に考え、私たちにしかできないサービスを提供できるよう努めています。今はコロナ禍でできていませんが、地域の方々を集めて開催する、電気商業組合の「消費者懇談会」などの場所で、省エネ家電や省エネの方法について積極的にお伝えする活動もしています。「冷蔵庫の開閉は少なく、冷凍庫は出来るだけ詰めて使う」「最新の家電製品は待機電力をほとんど使わないので、コンセントは抜かなくても良い」「照明はこまめに、冷暖房は計画的にON/OFFを」などをお客様に積極的に伝えています。また、特にご高齢のお宅に工事や修理でお邪魔する際には、電池や蛍光灯など、分別の仕方を説明して帰ります。時には指定のゴミ袋を持って行き、説明を。これも重要な役割だと考え、実践しています。様々な家電製品に使われる小型充電式電池(バッテリー)は、実は簡単に廃棄できません。そのため、当店ではリサイクルBOXを設置し、回収も行なっています。
地域や地域の子どもたちに、省エネや環境問題などを伝えたいという気持ちがあり、以前に省エネ出前授業の講師も務めていました。その経験も生かしながら、「まちのでんきやさん」としてできることをやっていきたいと思います。